【東京卍リベンジャーズ/ネタバレあり】半間は千冬とベクトルが正反対の同類…?
たまたまYouTubeの広告で実写版の映画のPRを見て、「ちょっと面白そうかも?」と思いNetflixで視聴を始めた東京リベンジャーズアニメ版。
もともと自分が通っていた学校には不良やヤンキーはいなかったですし、どちらかというとあまりお近づきにはなりたくありません。
申し訳ないのですが自分は気が弱いのもあるので、そう言った方々とは目を合わせるのも「こわいなぁ」と思ってしまうのです。
しかし、東京リベンジャーズでひかれたポイントは「過去をやり直す」というところ。
「あの時ああしていたら…」ということを考えたことがある方は多いでしょう。だからこそ、それを現段階で実現できるフィクションに魅力を感じるんだと思います。
アニメを見て「面白い!」と感じた私は、この作品の原作を一気に読み込みました。
そして一つ、これからの展開や黒幕とは別に、感じたことがあるのです。
この記事では、『東京卍リベンジャーズ』のネタバレを記載しています。
未読の方やネタバレを気にする方、そっとブラウザバックをしていただけると助かります。
半間と千冬はある意味同類なのでは
半間と千冬の他にも、東京リベンジャーズでは対比となっている場面が見られます。
しかし半間と千冬には、「自分が着いていくと決めた人物を失った後の描写」があまりにも似通っている、と個人的に感じたのです。
稀咲を失った半間
この作品、途中までのボスキャラクターは稀咲鉄太(きさきてった)です。
稀咲がヒナ(主人公である花垣武道(はながきたけみち)のかつての恋人)が死ぬ原因である、という推理の元に何度もタイムリープを繰り返すことで物語が進みます。
そして、稀咲の右腕である半間修二(はんましゅうじ)。彼はどの世界線の未来でも、稀咲に従って行動しています。
物語が進むにつれ、タイムリープを繰り返した武道はついに稀咲を追い詰め、彼は不慮の事故で帰らぬ人となりました。
そしてその死の間際に、稀咲はタイムリープはせずに、自分のたった一度の人生の中で、己が上り詰める方法を何パターンか想定して実行していた、ということが発覚します。
そんな彼が亡くなったことは知らずに彼の生存を信じ続けた半間。しかし現場に到着した彼は稀咲の死亡を知り、ぼろぼろと涙を流します。
彼が稀咲に付き従う理由は「おまえが死んだら教えてやるよ」と語られていました。
その理由こそがここで流したうそ偽りのない涙、半間は稀咲が死んでしまったことがただ悲しい。つまり、単純に稀咲のことが好きだったからでしょう…。
場地を失った千冬
場地はこの作品の中でも大きな役割を果たしたキャラクターで、彼の命と引き換えにマイキーは一虎への報復を止め、未来が変わったこともありました。
そんな場地は東京卍会の一番隊長、副隊長の千冬はこれまで目上の人間に対する尊敬の念を抱いたことはありませんでした。
しかし場地が自分のピンチを救ってくれたこと、そして作品上から読み取れる限りでの話ではありますが非常に似通った家庭環境などもあり、彼に対して初めて敬語を使い、卍会へメンバー入りを果たします。
そして運命の時。場地は仲間、そして東京卍会を大切に思うが故に、自分が犠牲となることでかつての創設メンバーの亀裂を修復。
ひたすらに場地を慕っていた千冬は、彼の墓に生前『半分こ』したカップ焼きそば『ペヤング』を半分だけ残した状態で備え、冥福を祈るのです。
ぼろぼろと涙を流して。
正義や悪、それよりも大切なもの
客観的に見ると、武道が主人公である以上、全ての未来でヒナの死亡に関わっている稀咲は『悪』という形で読者に映ります。
しかし彼は彼なりに、『ヒナを振り向かせたい』というひたむきな理由で大きな野望を抱いていただけです。
この作品の場合は武道側の視点によって物語が進められているので、武道が正義、稀咲が悪、という対比がなされているのです。
そして、半間と千冬は、それぞれが自分の信じるもの、好きだと思ったものに対して献身的に尽くしただけ。
そこに『稀咲は悪だから』だとか『場地は正義だから』というものは一切ありません。
そういった意味で、この二人は根本的には似通っているのではないか、と私は思いました。
これからも東リベから目が離せない
いよいよ最終章に突入した東京卍リベンジャーズ。
- そもそもネットで議論になっている『黒幕』は存在するのか?
- 『リベンジャーズ』と複数形になっている点にヒントが隠されていたりはしないか?
自分はこの二点に注目しています。
これからも東京卍リベンジャーズを応援していきたいです!